管制官を目指している高校生です。大学4年の時に管制官の試験を受けるとすれば、大学はどんな学部に進むのがよいのでしょうか。
管制官の場合は採用試験の傾向からいっても、実際の仕事の内容からいっても、特にどの学部学科がいいという傾向はありません。文系・理系どちらかがより有利という性質のものではないのです。
ただ、管制官として仕事をする上でも大切になる英語が、試験でも比重が高いことは、今のうちから認識しておいたほうがよいでしょう。というのは、1次の筆記試験では、英語が独立して1つの試験科目になっています。これは他の公務員試験では大変珍しいことです。さらには、管制官試験では英語の配点比率が他の2科目(基礎能力・適性検査)の1.5倍に設定されています。これらのことから見てもその重要性は明らかです。ですから、文系・理系いずれに進んでも、英語の勉強はぜひ持続的に頑張ってほしいと思います。
管制官試験に合格すると必ず入学できるのでしょうか。
3次試験の合格者は、採用予定者数に補欠の人数を加えて発表されます。一方、その合格者は、採用予定者名簿に成績順に記載されます。航空安大学校では、この名簿に基づき、順位の高い人から本人の入校意思の確認を行い、最終的に募集要項に定めた採用予定者数の合格者を決定します。
たとえば、50人の募集で、合格発表では補欠を加えて倍近い合格者数を発表したとしても、成績の50番目までの人の中から辞退者が出ない限り、補欠の人の繰り上がりはないということになります。ただし、航空保安大学校の情報科や電子科に関して言えば、一般大学との併願が多く、かなりの辞退者が出るので、補欠の繰り上がりが大いに見込めるという状況です。
管制官試験に合格後、4月入校と8月入校と12月入校は、各自の希望通りになるでしょうか。
これについては、採用通知が届いた時点で、いずれの期かの希望を提出します。希望者がいずれかの期に集中してしまった場合には、合格時の席次が高い人の希望が優先されると思われます。
研修終了後は、親元で一緒に生活したいと思っているのですが、職場を希望することはできるのでしょうか。
卒業後、全国各地の航空交通管制部および空港に配属されます。配属に際しては本人の希望が聞かれますが、それぞれの現場の人事的な問題等を考慮しながら、人員配置が決まりますので、必ずしも希望通りになるとは限りません。
また、その後も航空保安業務はかなり転勤の多い仕事であると言えます。基本的には全国転勤で、毎年、管制部か空港か、あるいは大まかなエリアの希望を尋ねられ、その調書を提出します。ある程度はその範囲内で異動できると考えられます。希望外の官署について、上司から相談され、合意の上で異動することもありえますが。
転勤に関しては、現職の人がどう考えているかは人それぞれのようです。たくさんの官署を回り、いろいろな体験をしたいという人がいる反面、できるだけ定着して同じ所で長く勤めたいという人もいます。
現場に出てから、仕事内容や待遇の面で、男女の差はありますか。
全くありません。男女が対等に仕事ができる職場です。福利厚生も大変充実しており、特に女性にとっては、産休や育児休暇は有効に機能しています。これについては、男性の取得率も年々高まってきているくらいです。
管制官に求められる資質とは何だと思いますか。
決断力と柔軟な発想、さらには、気持ちの切り替えの早さも重要な資質です。そして、底流には、協調性(人の話がきちんと聞けて、その上で自分で判断し、意思の疎通が図れること)が十分に備わっていることでしょう。
さらには、謙虚な姿勢も求められる資質です。管制官の仕事は知識も大切ですが、経験がものをいう世界であるため、まずは諸先輩の教えを素直に受けること、そして、一つ一つ経験を積みながら管制の仕事を身につけていくことが大切です。
通学コースと通信添削講座(管制官コース)の大きな違いは何ですか。
通学のコースは直接講師の講義が受けられ、疑問点があればその場で講師から指導を受けられますが、通信添削講座では授業動画(英語)の配信は行っていますが、講師に直接指導・質問することはできません。それが一番の大きな違いです。
通学のコースは、期間中はほぼ毎週「英語」・「基礎能力」の各分野の授業がありますので、定期的に直接、教室に行くことになります。さらに授業時には講師に質問することもできます。通学することで学習のリズムをつかみたい、生授業に参加してモチベーションを維持したい、一人で勉強していくのは不安という方には通学コースがお勧めです。
一方、通信添削講座では「航空管制官採用試験1次で特徴的な部分をサポートする」ということを考えて各教材を用意しています。通常の公務員講座や一般的な問題集、参考書で対応可能なところについては受講者本人に学習を進めていただき、採用試験で特徴的な科目である「適性試験」や重点科目である「英語」については通信添削講座の教材で補っていくというのが基本的なスタンスです。通学が難しい方や他の公務員講座を受講している方、受講費用をなるべく抑えたい方にお勧めです。
通学コースの授業に使うテキストはどのようなものですか。
イカロスでは、過去問を制する者が本試験を制すると考え、それぞれの科目について講師に過去の試験問題を分析してもらい、過去問をベースにした問題集を基本的な教材として作成しています。
特に管制官の「英語」は出題形式が特殊なため、まず、その形態に習熟することが大切です。そのために過去問題を組み合わせた、演習に最適なテキストを用意しています。
また、「基礎能力」対策については、過去問をベースにした基本的な教材のほか、毎回、講師が教材を用意し、両方を用いながら授業を進めていきます。
講師はどのような方たちですか。
主に公務員試験のための一流予備校で経験を積んだプロたちが熱意を持って指導にあたります。管制官の試験問題を徹底分析し、その特徴を熟知した講師によるわかりやすい指導法には定評があります。
イカロスからの合格実績はどのくらいですか。
2022年実施の管制官試験では、最終合格者85名中17名が、(最終発表は2022年10月)がイカロス生でした。全体の4人に1人がイカロス・アカデミーの講座を受講しています。例年、合格者の多くが、イカロス・アカデミーの何らかの講座を受講しています。
授業に欠席してしまった場合は、何らかのフォローはありますか。
授業は毎回ビデオに収録し、それをインターネット上で配信しています。大学の授業やサークルの都合、もしくは社会人で授業に欠席した場合など、後日、受講生専用のインターネットサイトにアクセスして欠席した授業をご覧になることができます。
講座を受講する前に、授業の見学をすることは出来ますか。
まず、見学したい科目を選んで頂き、1コマ2時間を体験入学として聴講して頂いて結構です。聴講後、カリキュラムやテキストのことなど、いろいろなご質問に担当者がお応えします。
受講料の支払い方法や、講座の詳細を聞くことはできますか。
随時、受講相談に応じています。また、管制官試験の全体的なガイダンスも受けていますので、お気軽にお電話やメールで、日時をご相談下さい。