航大を受験するには文系、理系のどちらが有利ですか。理数系はまったくといっていいほど苦手です。
確かに、1次試験(筆記試験)の科目は「英語」「総合」で、2022年実施の「総合」の「PartII」では問題数25問のうち、物理が9問、数学10問、気象系2問と全体の8割が理数系の問題の出題となっています。また、「総合」の「PartI」についても数学的要素を含んだ問題が多く出題されています。このことから、理系が有利と言えます。
ただし、航大の1次試験で出題される数学・物理の問題は、標準からやや難しい程度の問題がほとんどです。そのため、文系の方でもしっかり時間をかけて勉強すれば、航大1次の数学・物理の問題を解くことが可能です。数学・物理の勉強が苦手という方にとっては受験勉強のハードルが高いことは事実ですが、そこを乗り越えてチャレンジし、努力を重ねれば合格することは十分に可能です。本当にエアラインパイロットを目指しているのであれば、文系だったからと諦めずにぜひ航大受験にチャレンジしてください。
現在、海外の大学3年ですが、航大や自社養成試験に応募できますか。
応募資格を満たしていれば、海外の大学に通っている人ももちろん受験できます(各国の大学のシステムが微妙に違うため、事前に問い合わせたほうが安全ですが)。ただ、海外の学生を対象にした特別日程があるわけではないこと、また、試験が何次にも分かれるため、その度の往復の交通費がかさむことは覚悟しておかなければならないでしょう。
航大の受験資格は大学2年以上となっていますが、4年制大学を卒業せずに2年次で受験して不利になるということはありませんか。また、大学で留年等をすると不利になるのでしょうか。また、2年次に不合格になった場合、その後再び受験することはできるのでしょうか。
航大が指定する入学出願資格を満たしていれば、卒業していても2年次でも条件は同じです。ただ、留年した場合は、年齢制限に注意してください(浪人、留年で3年以上費やすと4年次に受験ができなくなります)。
また、2年次に受験して不合格となっても3、4年次、あるいは年齢制限の範囲内で再び受験することは可能です。
航大の1次試験の成績は、2次試験や3次試験の合否に影響しますか。
航大の募集要項には2次試験の検査基準について、「身体検査の結果及び第1次試験の結果を総合的に勘案し判定します」と書かれており、1次試験の成績が2次試験の合否判定に影響を与えることが明記されています。 2次試験の「身体検査A」では、身体検査の結果が検査項目ごとランク付けされ、それに1次試験の結果を加えて合否が決まります。そのため、身体検査で少し問題があったとしても、1次試験の結果が良かったので合格できたということも起こり得ます。 また、3次試験では面接と操縦適性検査が行われますが、その両方に合格した受験者の1次試験の結果で最終合格順位が決まります。最終合格順位が108番以内に入れるかどうかも、1次試験の結果が大きく関わります。このように航大受験において1次試験の結果は極めて重要なものとなりますので、1次試験の受験勉強には全力で取り組む必要があります。
かつて医師に鼻中隔湾曲症と診断されたことがあります。来年、航大を受けるので早めに手術しておこうと思うのですが、どうでしょうか。
あなたの症状がどの程度のものであるかわからないので、何とも言えません。日本人の2~3割は大なり小なり鼻中隔湾曲の傾向があると言われるほどです。
航大2次試験では、手術して治る程度の人ならば、手術で直すことを条件にした「条件合格」になることもあります。あなたの場合、もう一度国土交通省の指定した航空身体検査医に診てもらうのがよいでしょう。あわてて手術の決断をする前に、相談してみてください。
視力が0.1、0.2で、ジオプトリーも-6.0という近視のため、このままではとても身体検査の基準を満たせそうにもありません。そこで近視矯正手術を受けてみようと思っています。手術を受けて視力が回復すればパイロットになれますか。
屈折矯正手術については、従来は認められていませんでした。ですが、航空身体検査の基準が一部改正され、屈折矯正手術についても所定の条件を満たせば認められることになりました。そのため、手術によって視力が回復すれば、パイロットになることも可能です。 ただし、レーシックなどによる矯正手術については、未だにトラブルとなることもあり、また将来的に視力がどこまで維持できるのかという不安要素があります。まずは眼科の専門医によく相談した上で、手術については検討してください。
航大受験前に試しに航空身体検査を受けてみようと思うのですが、いったいいつ頃受けたらよいのでしょうか。
受験前に試しに航空身体検査を受けてみるのは、自分で実際に検査項目を確認し、また自分の身体の航空適性を知る上で十分意義のあることです。
身体検査を受けるのはだいたい半年ほど前がよいのではないでしょうか。2年も3年も前ではあまり意味がありませんし、遅すぎては指摘された不適切な項目に対し、改善のための時間が十分ではありません。
航空身体検査は、国土交通省が航空身体検査取り扱い病院として指定した機関で、第一種航空身体検査を受けてください。その際、航大受験の旨を伝えておくとよいでしょう。
航大に入学した人のうち、何人がパイロットとして巣立つことができるのでしょうか。また、航大をエリミネートとなった時は、果たしてどんな道が残されているのでしょうか。
航大の卒業生数については航大のホームページにある「業務実績等報告書」で確認できますが、誰もエリミネート(退学)にならずに全員が揃って卒業ということはほとんどないようです。航大は108名の合格者を各27名の4グループに分けて訓練を開始していきます。この27名が訓練を重ねていく中で、何名かがエリミネートになってしまうというのが訓練の現状と言えます。自分がエリミネートの対象とならないためにも、航大入学後は妥協することなく努力を続ける必要があります。
もし、努力が及ばすにエリミネートになってしまった場合ですが、きっぱり諦めて別の道を探すか、あるいはフライトスクールなどで自費で操縦士免許を取得する道が考えられます。ただ、フライトスクールでの訓練は費用が高額のため、簡単に選択できるものではありません。自分自身にエアラインパイロットに本当になりたいのかを改めて問いかけ、やり遂げる決意を固める必要があると思います。
授業に使うテキストはどのようなものですか。
イカロスでは、過去問を制する者が本試験を制する、と考え、過去20年間の本試験問題をベースにした過去問題集を基本的な教材にしています。それに加えて、講師が作成したプリントを授業事に配布するなどしています。
講師はどのような方たちですか。
一流予備校で経験を積んだプロたちが熱意を持って指導にあたります。航大本試験問題を分析し、航大のクセを熟知した講師によるわかりやすい指導法には定評があります。授業に向けては予習よりも復習をしっかり行い、その日に学習したことは確実に定着させて下さい。そうすれば、1次試験突破は保証できます!
なお、「航空知識」の授業を、第一線でご活躍の航空評論家、青木謙知先生にお願いしています。先生の航空界における幅広い話題にご期待下さい。
航大合格講座の受講生はどんな人が多いですか?
航大合格講座の受講生の多くが4年制大学の学生の方たちです。学年はバラバラで、最短での航大合格を目指して1年生から受講して下さる方もいらっしゃいますし、就職活動と並行して受講する4年生の方もいらっしゃいます。また、近年は複数回の受験経験がある社会人の受講生も増えてきています。
また、受講の理由として「数学と物理の勉強に不安があるから」という方が多いため、講座としても数学・物理の学習指導に力を入れています。ただ、英語を苦手とする方もいるため、詳細な文法解説や、和訳問題への対応法も授業でしっかりと指導しています。
授業に欠席してしまった場合は、何らかのフォローはありますか。
授業は毎回ビデオに収録し、それをインターネット上で配信しています。大学の授業やサークルの都合、もしくは社会人で授業に欠席した場合など、後日、受講生専用のインターネットサイトにアクセスして欠席した授業をご覧になることができます。
講座を受講する前に、授業の見学をすることは出来ますか。
現在はオンラインで授業を行っていますが、授業見学としてライブ配信の授業に参加可能です。参加を希望される方はホームページの「各種問い合わせ」から希望をお伝えください。
受講料の支払い方法や、講座の詳細を聞くことはできますか。
随時、受講相談に応じています。また、航大試験の全体的なガイダンスも受けていますので、お気軽にお電話やメールで、日時をご相談下さい。